ネット銀行の住宅ローンと銀行窓口の住宅ローン審査の違い

住宅ローン

住宅ローンを検討する際、ネット銀行やネット専用住宅ローンと銀行窓口住宅ローンの違いに戸惑う方も多いのではないでしょうか。本記事では、それぞれの審査方法の特徴や実際の体験談を交えて、分かりやすく解説します。
※ここでは店舗を持たないネット銀行住宅ローンと、店舗を持つ銀行が取り扱っているネット専用住宅ローンを総称して「ネット銀行」「ネット専用」とし、店舗を持つ銀行の窓口住宅ローンを「銀行窓口」としています。

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ネット銀行・ネット専用住宅ローンの事前審査の特徴

ネット銀行やネット専用住宅ローンの事前審査では、AIが活用されるケースがほとんどです。この審査は、申込者が自己申告した情報に基づいて進められるため、個別の事情や背景は考慮されません。いわば、事前に設定されたマニュアルに基づいた機械的な審査です。

例えば、収入や勤続年数、現在の借入状況などを入力すると、その情報をもとにAIがスコアリングを行います。このため、特に問題がなければスムーズに審査が進む一方で、以下のようなケースでは否認される可能性があります。

・勤続年数が短い

・過去に延滞歴がある

・自己資金が不足している

こうした場合、人間が判断する余地がないため、審査を通過するのは難しいと言えます。

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銀行窓口住宅ローンの事前審査の特徴

一方、銀行窓口で申し込む住宅ローンでは、事前の相談段階で受付の可否が判断されることがあります。銀行窓口では担当者が申込者の状況を直接確認し、懸念点があればその場でアドバイスを受けることが可能です。

例えば、勤続年数が短い場合でも、転職理由や将来の見通しを説明し、補足資料を提出することで審査基準を満たす可能性があります。このように、個別の事情に応じた柔軟な対応ができる点が銀行窓口の大きな特徴です。

手間や時間はかかりますが、担当者と直接やり取りをすることで、事前審査承認の可能性が高まる場合があります。

実際の体験談:ネット専用と銀行窓口で異なる結果になったケース

あるご夫婦の事例をご紹介します。

ご夫婦は建築中の物件を購入予定。早い段階で銀行窓口の事前審査に通過していましたが、建物の完成が遅れたため、審査結果の有効期限が切れてしまったため、同じ銀行のネット専用住宅ローンで再審査を申し込んだところ、否認という結果になりました。

納得できなかったご夫婦から相談を受けた窓口担当者がネット専用の部署に確認したところ、AIが申込内容の属性から自動的に低スコアと判断し、システムで否認になったという理由でした。実は、ネット専用住宅ローンと銀行窓口の住宅ローンでは、スコア判定の基準が異なります。ネット専用の方が厳しい基準を設けていることが多いのです。

その後ご夫婦は再度窓口で相談し、補足資料を提出することで審査を無事クリアしました。

困ったときはプロに相談を

ネット銀行やネット専用住宅ローンは、手続きが簡単で金利も低い点が魅力です。しかし、窓口がないため、不明点や疑問点をすぐに解消できない場合もあります。また、AIによる審査では、想定外の要因で否認されるリスクもあります。

もしネット専用住宅ローンの審査に通らず困っている場合は、銀行窓口や不動産業者、ファイナンシャルプランナーなどのプロに相談してみることをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、新たな解決策が見つかるかもしれません。

まとめ

ネット銀行やネット専用住宅ローンは便利で手軽な反面、審査基準が厳しい場合があります。一方、銀行窓口住宅ローンでは、担当者との直接のやり取りを通じて、個別の事情に応じた柔軟な対応が期待できます。

自分に合った住宅ローンを選ぶためには、それぞれの特徴を理解し、必要に応じてプロの力を借りることが大切です。この記事を参考に、ご自身の状況に合った住宅ローンを検討してみてください。