前作までのオリエント急行殺人事件・ナイル殺人事件と続く名探偵ポアロ ベネチアの亡霊は、ケネス・ブラナー版の名探偵ポアロの3作目となります。原作は1969年に発表されたミステリー作家アガサクリスティーの推理小説「ハロウィーン・パーティ」なのですが、物語の大筋だけを残してそれ以外を大幅改編したことで、原作とは全く違った構成になっています。
ハロウィンの夜に子供の亡霊が現れると噂される館で行われた交霊会。そこで起きた殺人事件と過去の転落死。それがどう関係するのか。
ー犯人は人間か、亡霊か。
ということで。
この映画の魅力はなんと言っても、「秩序と方法によって、真実を突き止める」で多くの事件を解決してきた名探偵ポアロが、次々に起こる不可思議な事件・現象をどんな推理で解決していくか。というところだと思います。
初めては「霊能者なんて信じない」と否定していたポアロですが、自身の身の回りに起こる不可思議な現象に、彼だけではなく見ているコチラも「もしかしたら本当に亡霊の仕業なのでは?」と、思ってしまいます。
推理とオカルトホラー。
この相容れない2つの要素がどう絡みあって物語が展開していくのか。
本作は推理というよりもオカルトホラーの要素が強いので、ホラーは好きだけど推理物は苦手という人でも楽しめると思います。名探偵ポアロを知らない人もこの映画を観て是非ポアロの魅力を知っていただけると嬉しいです。
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