知っておいた方がいい。カーポート設置と建築基準法(建ぺい率)の関係。

FP

こんにちは、あきづき佐保です。

あきづき家にはカーポートが無く、いわゆる「駐車スペース」に駐車しています。今まで特に気にしていなかったのですが、ここ数年の度重なる台風とか豪雨でカーポートって要るんじゃない?疑惑が浮上しました。カーポートを設置するには、建築基準法が関係してくるので、建ぺい率とかを考える必要があります。今回は、そんな「カーポート設置」についてまとめてみました。

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「カーポート」「ガレージ(車庫)」の違い。

カーポートとは、柱と屋根だけで構成された車庫のこと。周りは壁で囲まれておらず、狭いスペースでも設置しやすいです。ガレージと比べて工事期間は短く、費用負担も少なく済みます。

ガレージとは、屋根だけでなく3方向以上を壁で囲まれている車庫のこと。周囲から遮断されていて、雨風や直射日光を防げる構造となっているため設置スペースの確保が重要です。基礎工事が必要となり、カーポートと比べると工事期間・費用負担が大きくなりがちです。

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カーポートの設置と建築基準法の関係性について。

建築基準法とは、建物の敷地や構造・設備・用途について最低限の規則を定めた法律です。
建物を建築したり大規模な修繕をする場合、それが建築基準法に適していることを確認してもらうために事前に申請をする手続きのことを「建築確認申請」と言います。この建物の設計や敷地配置などの計画を、都道府県または市町村の建築主事(建築確認など関する事務を担当している部署)や指定確認検査機関に提出して許可を取ります。
カーポートやガレージを設置する場合も建築基準法に該当するため、あらかじめ建ぺい率に余裕があるか確認しておきましょう。
建ぺい率の上限には緩和措置があります。対象物件がある地域によって条件が異なりますので、こちらも併せて確認しておく必要があります。

<例>第一種低層住宅専用地域の場合
建ぺい率60% / 容積率100%のケース
土地150㎡に対してどれくらいの大きさの家が建てられるのか。
・建ぺい率=建物面積/敷地面積×100%
150㎡×60%=90㎡
敷地面積に対し建築できる面積は90㎡まで
・容積率=建築のべ床面積/敷地面積×100%
容積率の計算は前面道路によって変わるため、今回は100%の150㎡とします。

以上のことから、敷地面積に対して90㎡まで、建物全体の面積として150㎡までが可能となります。結果、1階90㎡ 2階60㎡ 合計面積150㎡となり、カーポートはこれらに含めて計算されます。


その他について表にまとめましたので、ご参照ください。

  建築基準法 不動産登記 固定資産税 火災保険
カーポート × ×
ガレージ

火災保険の契約内容を変更。

火災保険の対象となる付属建物は、門・塀・垣や外灯などの屋外設備装置や物置などです。カーポートも対象となりますので、設置する場合は加入している保険会社に連絡することを忘れないようにしましょう。

まとめ。

今回のようにカーポートの設置や、建物を少しでも増設するようなときは建築確認申請が必要になります。工務店やリフォーム会社ではそこまで関与されないないことが多く、自分で調べながら手続きを進めていく必要があります。建築確認申請をせずに工事をしてしまっても、住み続けることに問題はありませんが、その場合は建築基準法違反の物件となってしまうため、売却や住宅ローンの借替審査に影響が出る可能性があります。大切な不動産の資産価値を守るためにも、建築基準法を正しく理解をしておくことが大切です。

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